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【作業療法士国家試験/2024】落ち着いて挑む国試!試験までの対策と当日の問題攻略

1年に1回しかない作業療法士国家試験。作業療法士国家試験は、理学療法士国家試験と合わせた試験開催となっており、200問という問題数を時間内に効率よく解く必要があります。

【作業療法士国家試験/2024】落ち着いて挑む国試!試験までの対策と当日の問題攻略

いよいよ作業療法士になるための国家試験の日が近づいてきました。

養成校での学習の集大成であり、1年に1回しかない作業療法士国家試験。

何としてもいい結果をつかみ取りたいですよね。

作業療法士国家試験は理学療法士国家試験と合わせた試験開催となっています。

第59回作業療法士国家試験の内容は、理学・作業共通問題、専門問題の計200問からなっており、その内40問は実地問題が含まれます。

200問という問題数を時間内に効率よく解いていかなければなりません。

基礎的な作業療法学、作業療法評価学、脳卒中や整形疾患ごとの作業療法など多くの分野から200問に集約されるので万遍なく学習を行う必要があります。

今回 は、当日落ち着いて試験に挑むために、試験までの対策と当日の試験の進め方について解説していきたいと思います。

作業療法国家試験の詳しい概要についてはこちらから↓

参考:作業療法士国家試験の施行|厚生労働省

作業療法士国家試験/共通・専門問題と実地問題対策

作業療法士国家試験では、共通・専門問題からなる一般問題は1点配点、写真や画像、事例などを使用した実地問題は3点の配点となっています。

合計280点満点のうち全体の6割の点数(168点以上)、実地問題に関しても最低でも3割以上の正答が必要になります。

出題範囲は養成校で学習した分野から凝縮されていますが、過去問などから問題形式や特に重点的に学習しておくべき分野が見えてきます。

ここからは共通、専門、実地問題の3つに分けて特に重点的に学習するべき分野や対策をご紹介していきます。

共通問題について

共通問題は、理学療法士国家試験とも共通している内容です。解剖学(脳・骨関節・内臓)、生理学、運動学、リハビリテーション概論、人間発達学などが中心となっています。

いわゆる人体の基礎的な仕組み、作業療法の検査に関する学習の習熟度を試されます。解剖学や生理学、運動学は養成校のカリキュラムの中でも学習時間が多い領域ですので、一番内容が濃い分野になります。

主に、解剖学・生理学・運動学をベースとして片麻痺などの脳血管疾患や股関節疾患やリウマチなどの整形疾患、呼吸器や循環器などの内部疾患の知識が求められます。

しかしながら、共通問題で失点を少なくするためにも心理学や小児・発達、内科学などの問題にも多く取り組むことで共通問題での加点を図れるのではないかと思います。

個人的な経験談としては、解剖学・生理学において消化器系は念入りに学習を行っておくといいと思います。

理由としては、毎年、解剖学・生理学における内臓系の出題は必ず(※)あります。臓器ごとの機能や役割、仕組みに関しての設問が中心となります。

直近の過去3年(第55回~第57回)の国家試験でも、消化・吸収・排泄系の項目で2~4問程度出題されました。

過去の消化・吸収・排泄系に関する試験問題はこちらから↓

参考:第57回理学療法士国家試験、第57回作業療法士国家試験の問題および正答について|厚生労働省

(※)午前57問目、67問目、92問目、午後65問目等

参考:第58回理学療法士国家試験、第58回作業療法士国家試験の問題および正答について|厚生労働省

(※)午前55問目、63問目、76問目、午後67問目、68問目等

実習において、呼吸器・循環器疾患の患者さんの見学などである程度の知識は持っているかと思いますが、消化器系の患者さんについては中々イメージしにくいのではないでしょうか。

それに加えて、消化器系の内容としては特に消化酵素や血管支配、胃や肝臓、すい臓など様々な要素が絡みあっており、カタカナが多く暗記する範囲が膨大です。

解剖学や運動学、評価学などは、実習の準備に向けて学習する機会が多いとは思いますが、消化器系は後回しにする人も多いのではないでしょうか?

近年の問題傾向から、消化器系の項目だけで4点近くを稼ぐことができる反面、暗記量が膨大なため、早くから少しずつ取り掛かりましょう。

また、脊髄損傷における神経支配(自律神経、デルマトーム)、精神科領域を含めた神経心理学的検査、上肢・手指における装具・補助具の種類についても近年出題されていますので確認するようにしましょう

過去の試験問題はこちらから↓

参考:第56回理学療法士国家試験、第56回作業療法士国家試験の問題および正答について|厚生労働省

脊髄損傷について・・・午前35問目
神経心理学的検査・・・午前27問目
上肢装具について・・・午前28問目

実習先で多く見かける片麻痺患者や骨折患者に比べて呼吸器・循環器疾患の患者さんは、経験する症例が少ないことが多いので内部障害の学習についても多く時間を割いても良いでしょう。

専門問題について

作業療法士の専門問題は、共通問題と比較してより作業療法に特化した内容となっています。

その中でも作業療法評価学、精神医学、ADL、疾患別の作業療法など上肢・手指を中心とした内容になっていきます。

上肢や手指といった作業のための道具の用途の説明や筋・骨関節の仕組みは最低でも理解して望まないといけません。

専門問題では解剖学や生理学などの基礎的な事をより作業療法に組み込んだ内容ですので共通問題と多少内容が被ることもありますが、切り離して考えない方が良いです。

他には、認知症や・脳卒中後の高次脳機能障害などの認知機能に関する評価・バッテリーの学習や精神・心理学分野の学習にも力を入れていくことが必要です。

実地問題について

実地問題は3点配点ということもあり、試験結果を直接的に左右する問題です。
ですから、皆さんかなりナーバスになる方も多いでしょう。

実地問題とは、主に脳画像や写真、心電図の波形など、より現場でのシチュエーションを想定した実践的な内容になっているのが実地問題です。

したがって、実地問題における具体的な対策というのは、過去問の実地問題を解くしかないのが現状です。

しかしながら、個人的な見解と対策としては、共通・専門問題に実際のシチュエーションや状況説明などを加えると、「実地問題になる」と療法士としての臨床経験を積んだ現在も、学生の頃も考えていました。

より現実的な情報が付け加えられることで、実地問題となり得るならば、国試での実地問題の攻略の根底にあるのは共通・専門問題の理解というのが大前提になります。

加えて、皆さんは実習期間の中で生の患者さんを見てきているはずですし、実習指導者ともケーススタディを行っているはずです。実習で学んだことをイメージすることを心がけましょう。

しかしながら、心電図や運動力学での計算問題などを確実に理解して試験に臨むべきなので、計算や写真付き問題は過去問を繰り返し行い、おおよそのイメージを持って臨みましょう。

近年では、片麻痺や変形性関節症の疾患の他に小児の脳性麻痺、脊髄損傷、上肢装具に関しての実地問題が多数出題されています。

共通・専門でも出題される領域ですので合わせて学習するようにしましょう。

作業療法士国家試験当日の問題攻略について

理学・作業療法国家試験は午前・午後で100問ずつをそれぞれ160分で解いていきます。意外に時間的な余裕が無いので、注意しましょう。

また、試験当日は多くの方が緊張されているかと思います。それにより実力が最大限発揮できなかったら後悔しか残りません。慌てずに、以下の攻略法を採り入れてみましょう。

実地問題などの事例問題では思いのほか時間を消費します。実地問題に時間をかけすぎると、後が追いつかないという事も考えられます。

そのため、わからない実地問題はすぐさま飛ばして次の問題に行くように決めて試験に挑みましょう。

サクサクと問題を変えて早い段階で共通・専門問題に取り掛かる方が賢明です。

終わり次第、また実地問題をじっくり考えればよいのです。

ただし3点問題なので、できるだけ時間をかけられるように時間配分には注意して合格を目指しましょう。

合格発表とその後の手続き

国家試験に臨む際に忘れてはいけないのが、問題用紙にも解答を記しておくことです。

なぜならば、翌日には自己採点が控えているからです。
理学・作業療法の国家試験の合格発表は3月の上旬ごろに発表されますが、合格発表まで2週間ほど期間があります。

多くの方は就職の内定が決まっている方と思いますが、その間に、卒業式や新生活に向けての準備などあるでしょう。

ですから、あくまで自己採点による合格見込みの元、新生活に向けて動いていかなければなりません。

ですから、しっかりと問題用紙に解答を記しておきましょう。

合格発表後の手続きとしては、住所地の保健所にて作業療法士免許申請書を書いて有資格者の名簿への申請を行います。

その際に必要なものとしては、印鑑、住民票や9000円分の収入印紙が必要になります。

免許登録後、作業療法士免許が届くまで2~3か月ほどかかります。その際に登録証明済みのはがきをもらいましょう。

これが、免許が届くまでのあなたが有資格であるという証明になりますのでなくさないように保管しておきましょう。

まとめ

今回は共通・専門問題と実地問題の学習についての解説と当日の試験の進め方について解説しました。

当日は思ったよりも時間の経過が早いので、まずは1周回すという意識で問題を一旦終わらせるのも1つかもしれません。

とにかく分量が多い学問で勉強は大変なことでしょう。
ですが、どの分野が出ても対応できるように幅広く学習を行うことが大事です。

試験対策を行っていく上で、友達同士で問題を出し合いながら学習を進めていくこともインプット・アウトプットの観点から良いと思います。

さらに、より専門的に実際の試験の対策などを行っていくために、国家試験に合格した現役の医療系従事者とオンラインで疑問点などを聞けるサービスがあります。

いわゆる「オンライン家庭教師」のようなツールを利用することもおすすめです。

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効率よく勉強して、合格をつかみ取りましょう!

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