【臨床検査技師国家試験/2024】傾向の確認と直前対策!国試合格の秘訣
2024年度 第70回 臨床検査技師国家試験の概要の確認・傾向・対策をそれぞれ3つに絞って解説!
【臨床検査技師国家試験/2024】傾向の確認と直前対策!国試合格の秘訣
臨床検査技師国家試験では新卒者の合格率は例年85%~90%と高水準をキープしています。
一方で既卒者の合格率は20~30%程度と低い水準です。
教育機関を卒業すると年齢と共に、学習内容の記憶が薄れ試験の傾向も変化するので、出題範囲の広い臨床検査技師国家試験に合格しにくい状況になります。
この記事では、2024年度 第70回 臨床検査技師国家試験の概要の確認や、傾向・対策をそれぞれ3つに絞って、新卒者から既卒者まで今の追い込み時期に効率よく学習を行うための秘訣を伝授します!
1. 2024年度 第70回 臨床検査技師国家試験の概要の確認
2024年度 第70回 臨床検査技師国家試験の概要を簡単に確認しておきましょう。
1-1臨床検査技師国家試験は10科目から出題
臨床検査技師国家試験で出題される10科目を下記の表にまとめたので参考にしてください。
No. | 科目 |
---|---|
1 | 医用工学概論(情報科学概論及び検査機器総論を含む。) |
2 | 公衆衛生学(関係法規を含む。) |
3 | 臨床検査医学総論(臨床医学総論及び医学概論を含む。) |
4 | 臨床検査総論(検査管理総論及び医動物学を含む。) |
5 | 病理組織細胞学 |
6 | 臨床生理学 |
7 | 臨床化学(放射性同位元素検査技術学を含む。) |
8 | 臨床血液学 |
9 | 臨床微生物学 |
10 | 臨床免疫学 |
1-2 臨床検査技師国家試験の過去5年の合格率の把握
臨床検査技師国家試験の過去5年の合格率(全体・新卒者・既卒者)は下記の通りです。
試験時期 | 合格率 | 新卒者の合格率 | 既卒者の合格率 |
---|---|---|---|
2023年度 第69回 | 77.6% | 89.5% | 29.3% |
2022年度 第68回 | 75.4.1% | 86.4% | 22.4% |
2021年度 第67回 | 80.2% | 91.6% | 41.7% |
2020年度 第66回 | 71.5% | 83.1% | 21.8% |
2019年度 第65回 | 75.2% | 86.5% | 19.4% |
毎年、新卒者のほうが既卒者より60%近く合格率が高くなっています。
臨床検査技師国家試験は範囲が広く、教育機関のカリキュラムで学んできたことがまだ記憶に新しい新卒者にとって有利な結果となっています。
卒業して教育機関から離れると、時間経過とともに国試の傾向が変化し、記憶も薄れ合格率が下がる傾向が見られます。
既卒者ほど国試の傾向を的確に把握し、適切な対策を立てて、効率よく学習を行う必要があるでしょう。
1-3 臨床検査技師国家試験を短時間で攻略しよう!
新卒者は教育機関で学びたての知識や経験を、記憶が鮮明なうちに試験にのぞめるため、今の追い込み時期の見直し範囲も絞りこみやすいでしょう。
既卒者は、10人中2~3人しか受からない合格率です。
限られた少ない時間で攻略するためには、過去問で間違った箇所や弱点の中で、短時間で暗記・理解できそうなものからしっかりと優先順位をつけて取り組む必要があります。
2. 2024年度 第70回 臨床検査技師国家試験の傾向3つ
2024年度 第70回 臨床検査技師国家試験の傾向を3つ下記で紹介します。
これまでの傾向を再確認してポイントを押さえ、効率よく学習しましょう。
各出題科目の得意・不得意は人によってまちまちですが、科目ごとの一般的な難易度を把握しておきましょう。
2-1 過去問と同じ問題や類似問題が毎年出題されている
毎年、過去問と同じ問題や類似した問題が出題されています。
そのため、過去問を重点的に見直すことで、短期間で効率よく国試を攻略できる目処が付きます。
具体的な対策については次の章で詳しく解説します。
2-2 臨床生理学や臨床化学、公衆衛生学の科目の難易度が高め
他の科目の基礎となる生理学や化学などは抽象度が高く、病理組織細胞学や臨床血液学などより具体的にイメージしにくい科目です。
また、公衆衛生学の法律に関する箇所は理系というよりむしろ文系の領域に近く、 鬼門になりがちです。
これらの苦手となりやすい科目の中でも、得点しやすい箇所から優先的に時間を割いて学習しましょう。
苦手な箇所に時間を取られていては、試験までに間に合いません。
2-3臨床検査総論や病理組織細胞学、臨床血液学、臨床微生物学、医用工学概論は難易度低め
臨床検査技師国家試験を特徴付けるような科目は、興味や関心を持って取り組みやすいので、難易度は低めの傾向にあります。
そのため、過去問で間違った箇所や弱点も短時間で克服できるでしょう。
3. 2024年度 第70回 臨床検査技師国家試験3つの直前対策
臨床検査技師国家試験まで時間が少ないので、直前対策を3つのポイントに絞って解説します。
3-1 臨床検査技師国家試験出題基準をチェック
臨床検査技師国家試験出題基準をチェックしてポイントを押さえます。
臨床検査技師国家試験は範囲が広く記憶する事柄も多いので、出題基準を俯瞰し体系立てた知識の整理や再構成も必要です。
「見出し」や「大項目」、「中項目」、「小項目」、「備考」というように階層化されて端的にわかりやすく整理されているので、臨床検査技師国家試験出題基準のアウトラインを把握しやすくなっています。
3-2 弱点にフォーカスして問題を解く
臨床検査技師国家試験の王道は過去問をやり込むことです。
そのため、過去5年分ほどの過去問をやり込み、間違ったりあやふやだったりする弱点部分にフォーカスして優先的に取り組みましょう。
具体的には、過去問で間違った問題や苦手な箇所にチェックをつけておき、チェックをつけた弱点を重点的に見直し、得点源に変えていきましょう。
過去問をやり込むことで、臨床検査技師国家試験で求められていることが自然にわかるようになります。
そのため、必要以上に深く広く学習をすることがなくなります。
限られた時間内で追い切れないほどの学習量を抱えてしまうと、それがプレッシャーになり、学習意欲や効果を削がれて悪循環に陥ることがあるので気を付けましょう。
過去問をやり込むだけでも国試合格の目処が立つので、追い込み時期のプレッシャーがましになります。
3-3 時間をかけるより反復回数を意識して問題を解く
漫然と問題を解いていると、知らぬ間に苦手な問題に足を取られ時間を浪費していることがあります。
暗記問題は知っているか知らないかの問題なので、知らなければ時間を消費して考え込まず、すぐに解答や解説を参考にしましょう。
暗記問題は時間をかけるより反復回数を重ねて記憶を定着させるのがコツです。
タイマーやポモドーロなどで、テンポのよい学習リズムや時間感覚を養いながらメリハリのある学習を行うのもよいでしょう。
まとめ
毎年の合格率を見ると、臨床検査技師国家試験は範囲が広いので、学習内容の記憶も新しい新卒者の方が既卒者より圧倒的に有利な状況です。
新卒者は受験すれば 8~9割が合格するのに対して、既卒者は2~3割程度しか受かりません。
既卒者にとっては厳しい状況ですが、毎年の試験には過去問と同じ問題か、類似した問題が繰り返し出題されます。
そのため、しっかり過去問をやり込み、効率よく対策を施すことで合格の可能性も高まります。
風邪などにかからないように、国試が終わるまでは人混みを避け、手洗いうがいを励行して健康管理にも気をつけてください。